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離婚と税金

2009年10月21日

離婚件数、離婚率ともに減少
 先日、探偵を職業としている方とお話をする機会がありました。個人的興味でどんな相談内容が多いのかを尋ねてみると、離婚を前提とした浮気調査がダントツに多いそうです。

 では、実際に離婚件数自体も増加しているかというと、そうではないようです。厚生労働省が9月に発表した平成20年の人口動態統計によると、6年連続で離婚件数は減少しているようです。

現金を財産分与した場合
 ところで、離婚となった場合に問題になるのが慰謝料や財産分与ですが、これらには税金がかかるのでしょうか。

 まず、現金を財産分与する場合は、次に該当するケースを除き、支払う側、もらう側ともに税金は一切かかりません

(1)社会通念を超えるほど財産分与された金額が多すぎる場合
(2)贈与税や相続税を逃れる目的で離婚を手段に財産分与された場合

不動産を財産分与した場合
 ただし、不動産など時価が変動する財産を分与した場合は要注意です。例えば、次のような前提条件で考えてみます。

(1)10年前に夫が3,000万円で購入した投資用不動産を妻に財産分与
(2)不動産の時価は現在4,000万円になっている

 この場合、夫に対して所得税と住民税がかかります。なぜかと言うと、税金の世界では、夫が離婚に際して4,000万円の価値の不動産をいったん売却して、4,000万円の現金を妻に渡したのと同じ、そのように考えます。

 つまり、3,000万円で購入した不動産が4,000万円で売却できた(と考える)ので、差引1,000万円の利益に対して20%の譲渡所得(所得税、住民税で200万円)がかかることになります。

 夫からすると、実際には4,000万円の現金は受け取っていませんから、200万円の税金は単純に持ち出しとなります。

 なお、購入時より値上がった株式等を財産分与した場合も同様の扱いとなります。
さらには、不動産を財産分与でもらった妻に対しては、別途、不動産取得税がかかることになります。

マイホームを財産分与した場合
 また、上記のように財産分与した不動産がマイホームであった場合には、「居住用財産の3,000万円の特別控除」という特例を活用できる可能性があります。

 この特例は、マイホームで一定の要件を満たす場合、3,000万円までの売却益に対しては税金がかからないという制度です。

 この制度の活用で気を付けなければいけないのは、配偶者や親族等へ譲渡した場合は対象外であるということです。

 つまり、離婚が成立する前であれば配偶者に該当するわけですから、その段階でマイホームを財産分与しても「居住用財産の3,000万円の特別控除」は使えず、結果的に税金がかかる可能性が出てきます。「居住用財産の3,000万円の特別控除」を使うには、必ず離婚が成立してから財産分与するという順番でなければなりません。

最後に
 私は経験がありませんが、離婚をするのは精神的に相当なダメージを受けるようですから、さらに税金でも金銭的なダメージを受けることがないよう注意が必要です。

土屋会計事務所
税理士、CFP 土屋 裕昭
提供:有限会社イマジネーション


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