お金を上手に使うコツを、現役時代に身につけよう

仕事の合間をみては海外を旅している。最近の円高効果は大きく、関西国際空港では、今夏は最多の出国者となるそうである。

 昨年、ヨーロッパを二度回ったとき、中国人、韓国人の多さに辟易し、日本人はどこへ行ってしまったのかと思った。今年の夏は、多分、海外で中国・韓国の旅行者とバッティングするように思えるが、現地の人間からすると外見はほとんど変わらないのに、国民性は全く違っている、そして対応を間違うととんでもないことになる、むつかしい人達だとの印象を受けると勝手に想像している。

 日本は衣食住もある程度充足する水準にあるので、関心が旅に向かう。同じようなことが江戸時代にも起こっている。もちろん、鎖国が国是の時代、国内旅行であるが、国民的な旅ブームとさえいわれ、「宿」が急速に普及した。旅に伴うサービスはある程度あったかもしれないが、基本は自分の足で歩くこと、宿は歩くためのエネルギー補給と休養の場。現在の旅行と比べると、シンプルである。現代の旅行は、選択の幅が広すぎて、旅上手になるにも知恵と経験が必要である。

 大切なお金を使うわけだから上手に使いたい。 では、旅行でどのようにお金を使えば良いのか。本論に入る前に、「お金持ち三代」という考え方をしてみたい。

 現在の旅行者で目立つのは、退職世代とその予備軍。もちろん、若い人や家族連れをいるが、定年を迎え時間もお金も余裕のある世代が中心である。この世代はお金持ちに例えると、二代目にあたるのではないだろうか。

 その親は、戦中から戦後、お金のない時代を必死になって働いてきた世代である。残念ながら、お金がないのが基本の世代である。これが一代目。

 そして、二代目は、お金がない親を見ながら育ったために、自分たちがお金を持っても、身についた心配性という「呪縛」は簡単には解けない。上手なお金の使い方、そのものに気が引ける世代でもある。

 そして、その子供たちである三代目。お金を持つ親でありながら、使い方が下手な親。親に代わりに、どんどんとお金を使っていく世代である。心配なのは、お金の使い方はうまいが、お金を儲けることに関して、どれくらいの才があるのか不安を抱かざるを得ない世代でもある。

 お金を持っている二代目の課題は、上手に自分たちのためにお金を使うことにある。

 話を旅行に戻そう。宿はどこも一緒、食事も、極端な不味さでなければ良い、と思いがちである。生育途上での大集団修学旅行、その延長線上に現在の団体旅行があるように思えてならない。団体旅行は安価に見え、みんなと一緒なら安心。でも、同じお金を使うなら、もっと自由に、もっと贅を楽しむことができる。

 実は、お金の上手な使い方は、現役の時から時間をかけて楽しい修練を積むことがコツである。例えば、退職したら、世界一周旅行に出ると夢を語る人は多い。ところが世界一周旅行に出発する段階になって、退職してしまっているので、お金が気になってしまう。ついつい我慢しがちになり、楽しくお金が使えない。では、どうすれば良いのか。

 まずは飛行機。いくら体力のある人でも、10時間以上もエコノミー席にいると体力的にはきつい。世界一周となると、10回、20回の搭乗がある。そこでビジネスクラスやファーストクラスをいかに活用するかである。

 また、座席だけでなく荷物を預けるチェックインや空港ラウンジを上手に活用することがある。世界一周航空券があるがビジネスやファーストクラスが、販売促進用のためか格安で提供されている。使い方のノウハウがポイントだ。

 また、航空会社マイレージの上級会員がある。日系航空会社2社はともにクレジットカードで上級会員維持ができるという素晴らしい仕組みを持っている。航空会社の世界的な組織であるキャリアのアライアンスでの上級会員として利用価値も高いものがある。現役時代に確保しておきたい。

 同じようにホテルグループでの上級会員がある。毎年更新であるが、利用価値のあるものは年間宿泊が10から25ぐらい取得できる。価値のあるサービスは、レイトチェックアウトとアーリーチェックイン、朝食無料などである。夜の出発便なら、正午にチェックアウトすると出発まで数時間どうするか。例えば午後4時チェックアウトなら、マイレージ上級会員で空港内ラウンジとあわせて使うことができる場合と、そうでない場合では旅行の快適度に格段の違いが生じる。

 ホテルの朝食無料はコンチネンタルブレイクファーストが多いが、フルブレイクファーストを食べたいなら追加料金でOKというホテルがある。毎朝、フルブレイクファーストは食べられないものである。

 同じお金を使うことなら、追加サービスや選択肢がある方が良い。現役時代に、定年後準備も兼ねて、大いに楽しめる準備をするのは実行の価値があると思えるが、いかがでしょうか。