
やはりまた出てきました。「......住宅ローン減税は期限を延長したうえで拡充する方針。購入時の補助も検討する......」(日本経済新聞4月19日付け朝刊5面)。再来年4月を目指す消費税率引上げにあたっての住宅購入支援に関する政府・民主党が「検討に入った」方向性です。
現行の住宅ローン制度は、平成2009年~2013年居住開始分を対象に支払った所得税のうち合計最大600万円(年60万円)を10年間にわたって(税額)控除し続けるというものですが、期限切れとなる2013年末以降も延長・拡充し、消費増税で負担の増すところを何らかの形で軽減しようということ。引用記事には、税率を3%から5%へ引き上げた1997年に行われた支援策として、不動産取得税の軽減、登録免許税の引下げ、印紙税の引下げ、などが並んでいました。今回は他に『住宅エコポイント』の活用も考えられているようです。全部合わせれば、相当な金額の軽減(税収減・歳出増)になることでしょう。
ところで、現下のような状況で、ローンを組み(それなりの頭金を準備し)、住宅を購入でき、なおかつ減税制度の恩恵を十分に享受できる人というのはどんな立場の方々なのでしょうか。制度には一応、合計所得金額3000万円以下対象との所得要件が設けられていて、とんでもなく稼ぐ人こそ除外されていますが、最近のサラリーマンの平均年収(全国)が400万円を少し超える程度。収入や資産の面で相当に恵まれている人も対象であり、上限はあるというものの、恵まれていればいるほど恩恵が大きくなります。
一方、同じ税率アップで「逆進性」の悪影響を蒙る低所得者層には、不満への対応策として『簡素な給付措置』(住民税非課税世帯対象?)の導入が考えられているようですが、こちらは1人あたり年1万円程度が軸とか。同じ制度改変への対応でも、ずいぶん扱いに落差があります。
また、「住まう」ということに関して言えば、昭和58(1978)年の制度創設以来、延々と持ち家優遇策を続ける一方で、決して自分のものにはならない住居の利用に、毎月割高な費用をかけ続けねばならない立場の人々を、なぜ放置し続けるのでしょう。道路や新幹線、ダム、当たらないミサイル等々の代わりに、良質・安価な公営賃貸住宅の大増設という発想は、持てないものでしょうか。
『国民の生活が第一』と謳って賑々しく登場したものの、結局は、ますます格差を拡大する方向でしか動けず、僅か3年にも満たない短期間で政権から滑り落ちようとしている民主党ですが、その代わりが、財政劣悪化と格差の増大に励み続け、今は「生活保護の削減」を標榜する旧政権政党か、派手な喧嘩パフォーマンスの背後に、ネオリべ的な考え方が見え隠れするカリスマとそのグループというのでは、刹那の気分は良くても、中・低所得者層の生活はけっして良くならないように思われます。小泉郵政選挙の再来かしら。














