
現在、環境投資が積極的に行われ、産業界ばかりではなく、金融界からもその将来性に注目が集まっている。 そんな中、クリーンエネルギーに関する事業は、世界的に高い技術を誇る日本企業の独壇場だ。今回は、その中でも特に次世代エネルギーとして注目を集める“太陽光発電”に注目。その技術開発、また生産・発電量においてもやはり先頭を走り続けてきた日本だが、ここ4~5年で勢力図は大きく変化した。世界シェアランキング1位はドイツ企業、3位に中国企業が進出(2位はシャープ)。今回は、世界シェア第4位の生産量で着実に実績を残す京セラに、世界的企業となるまでの歩みと核となる技術、またライバルに打ち勝つための戦略と、今後の展望を聞いてみた。 合わせて、同社および環境関連企業への投資について、マネーの専門化が分析。これから投資を始めるあなたの、ライフプランに合わせた投資信託選びに、ぜひ役立てていただきたい。

意外や拍子抜けするようなコメントを笑顔で語るのは、京セラ・ソーラーエネルギー事業本部・マーケティング部の池田一郎さんだ。
「今は業界全体が今後の成長を大幅に見込んでいて、数字が踊っている、というのが現状だと個人的には思っています。もちろん、ウチにも5年先、10年先の計画はありますよ。でもね、今の状況を見ていると、そのとき実際にどうなっているかは本当は誰にも分かりません」
現在世界で2GW(ギガワット)、約70万世帯分の発電量を誇るといわれている太陽光発電。市場規模は、2010年には7GWへ、2020年には48GWまで成長する、という予測もある。しかし、彼の予測は慎重そのもの。日経平均の代表的な銘柄として、世界の投資家から注目を浴びる京セラだが、その企業スタンスはあくまで“堅実に”。
「現在当社の世界シェアは10%ほどです。その数字は、ある意味で業界での存在感を表すものでしょうから、常に意識はしています。しかし、品質を無視してまでシェアを追いかけるようなことはしません。なんでもいいから大量生産、のナンバー1企業を目指せ! ということでは、勝てない時代がやってきますから」
これまで日本企業が中心となって牽引してきた太陽光発電事業。しかし21世紀に入ると、海外勢の躍進が顕著となってきた。この動きは、1970年代のオイルショックの時代と重なる、と池田さんは語る。
「オイルショックのときも、次世代エネルギーの本命として、太陽光発電の開発事業に世界の有名メーカーがどんどん参入してきたことがあったんですね。でもその後、原油価格が再び安定するとほとんどが撤退していったんですが、結局ウチは残って。現状も同様で、この分野はご存知のように原油価格の上昇と共に注目されて始めています。当時と違う点といえば、CO2問題が加味されていること。これは地球全体で取り組んでいかなければならない息の長い問題ですから、そこから考えれば、あのころのように太陽光発電事業が急に尻すぼみになるということはなさそうですが」

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