
今回は、マネーのプロが「農業関連事業」「バイオ関連事業」「新潟県関連事業」を独自の視点で徹底解説。そのうえで、アナリスト・金融ライター(投資家)が投資初心者のための「ファンド選び」を提案します。これから投資を始めるあなたの、ライフプランに合わせた投資信託選びにぜひ役立ててください。
テクニカルアナリスト・ファイナンシャルプランナーの視点
「企業の財務状況から、投資信託を選ぶ」
連結売り上げに占める食品事業が93%以上を占める雪国まいたけにとって、最大の懸案事項は天候である。特に需要が集中する9-12月の気温は、同社の年間の業績を決定するといってよいだろう。2007年策定の中期計画において設定した目標EPS(一株当たり利益)は早々に修正を余儀なくされているが、その一因は天候にあるといえよう。また同社の場合、工場新設にともなう設備投資が膨らみ、有利子負債依存度が同業他社に比べ高い点も気になる。
一方で食の安全に対する取り組みでの評価の高さや、原油価格の下落は同社の業績にプラスとなろう。天候やエネルギー価格など外部環境への依存の高さを緩和する意味で、同社が積極的にとりくむバイオ関連事業は注目に値する。このように食品関連企業は、医薬品やバイオテクノロジー分野と共通した技術をベースにする場合が多い。将来有望な事業への参画により、企業価値を高めようとする雪国まいたけのような企業に安全に投資するのに、『投資信託』という選択は非常に有益だろう。
テクニカルアナリスト・ファイナンシャルプランナー 田中 徹郎
「バイオ・ヘルスケア」をテーマにした投資信託
<検索キーワード:「ヘルスケア」「バイオ」など>
投資信託の世界では「バイオ」と「ヘルスケア」のあいだには明確な区別はなく、「バイオ&ヘルスケア」という名称が付けられるのが一般的です。これらファンドは国内株式型のものと国際株式型に分類されていますが、現状では北米を中心とした国際株式型の投信が主流になっています。銘柄によって異なりますが、組み入れ株の中心は医薬品、食品などの最終製品を作る企業の株で、開発用の機器や計測器などを提供するメーカー等の株を組み入れる場合もあります。このカテゴリーの投資信託は、景気変動の影響を受けにくく、特に株価下落時に相対的に良好な運用成績を残す特徴を持っています。
投資暦10年・金融ライターの視点
食品セクターは、安定的だが危険も伴う「ディフェンシブ銘柄」です
雪国まいたけのように、農産物を生産する企業の経営は、独特の困難を伴います。農産物は、天候(まいたけの場合は特に気温)によって売上が大きく影響されますので、どうしても収益が不安定になりがちです。例えば、大規模な設備投資の実行を決断する場合、綿密な売上計画に基づいて行われますが、天候ばかりは神頼み。新工場が稼動したとたん、天候不順やら暖冬やらでまいたけが売れない…… などということも十分あるわけです。
今後の株価の上昇は、普段の食品事業にあらず、バイオ関連事業での新発明、新商品の開発にかかっていると思います。新たな事業フィールドを獲得できた時に、はじめて同社の躍進は始まるのでしょう。また、冷凍餃子の毒物混入事件に巻き込まれた「JT」が、事件発覚後、一気に株価を下げたように、食品セクターゆえのリスクは、常に頭の隅においておかなければなりません。投資戦略は、現況の消費マインドの低下も考え合わせれば、「中立」がいいところではないでしょうか。
金融ライター 宗川 和彦
「食品」をテーマにした投資信託
<検索キーワード:「食品」「農業」など>
食品は日々の生活に最も密接につながっているもの。雪国まいたけは、数少ない農林セクター銘柄ですが、食品銘柄として考えていいと思います。国をあげての食料自給率向上への取り組みや、農業のあり方を見直そうという動きの中、毒物混入事件や食品偽装問題を乗り越え、業界全体の回復の見通しについて、注目が集まっています。
しかし、世界のあらゆるマーケットが下げ基調にあるなか、その理由だけでは、購入対象にはならないと思います。上昇局面をむかえても、その流れの終盤になってからじわじわ動きだすセクター特有の動きも、なかなか買いを入れにくい理由でしょうか。
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