

a吉野家グループ全体は、M&Aによってその裾野を年々広げている。1999年、持ち帰り鮨「京樽」。2002年、中華宅配「上海エクスプレス」。2003年、「石焼ビビンパ」。2004年、讃岐うどん「はなまる」などの企業と資本業務提携、M&Aによって傘下に収めていった。中でも讃岐うどんブームの火付け役「はなまる」との資本業務提携の際は、利益押上げを期待され、18万9000円(04年7月)までじわじわと株価は上昇。好感をもってマーケットにむかえられたが……
「吉野家グループには大きく3つの部門があります。1つ目は“国内吉野家”、2つ目が“海外吉野家”、3つ目が“その他国内事業”です。この“その他国内事業”の一部が、実はちょっと芳しくないんですね」
吉野家の赤字部門、ラーメン事業を担う株式会社アール・ワン。M&Aの際、それまでの“びっくりラーメン一番”をまったく違う名称に屋号変更した。同時に190円の低価格がウリだったところを、実験的に350~380円にUP。結果、常連客を逃がして失敗した。売り上げ対策の値上げによる失敗は、吉野家倒産の時に経験済み、のはずだった。
08年2月期吉野家ホールディングスは、讃岐うどん店チェーン「はなまる」でおよそ15億円の減損会計を計上。最終利益が前期比91.1%減の1億円になったと発表している。この報を受けて株価は急落。そして現在、米国発の金融不安により、世界経済が迷走を続けているのは周知の通りだ。10月10日には6万9300円まで株価は下落し、年初来安値をつけた。国内事業に吉野家の原点「味とサービスへの徹底したこだわり」をどう生かし、国内事業の赤字部門をどのように建て直していくのかが今後の成長の鍵となる。
「今このラーメン事業では、店名を“びっくりラーメン一番”に戻して、価格を下げて再チャレンジしています。何せ赤字ですから、大幅にリセットして、採算が合わない店舗に関しては切っていく決断も求められるでしょう。競合ひしめくこの業界で生き残っていくには、吉野家の企業理念がどれくらい早くグループ全体に浸透し、根付いていくかが勝負です」
国内事業に吉野家の原点「味とサービスへの徹底したこだわり」をどう生かし、国内事業の赤字部門をどう建て直していくのかが今後の成長の鍵だ。吉野家ホールディングスの動向に注目したい。


おすすめ情報
PR
最新コラム
- 今夜の注目材料はこちら☆ - 11月25日
- IMF「ユーロはやや高すぎ」 - 11月25日
- ドル/円相場・昨日の解説と今後の見通し - 11月25日
- 成長は続く?バークシャー・ハサウェイの未来 - 11月25日
- 11月は生命保険を考える月 - 11月25日
