
今回は、マネーのプロが「外食業関連事業」「サービス関連事業」「小型株、中小型株型投資信託」を独自の視点で徹底解説。そのうえで、アナリスト・金融ライター(投資家)が投資初心者のための「ファンド選び」を提案します。これから投資を始めるあなたの、ライフプランに合わせた投資信託選びにぜひ役立ててください。
テクニカルアナリスト・ファイナンシャルプランナーの視点
「小型株、中小型株型投資信託カテゴリーでの紹介」
吉野家の今後の業績を予想するうえで、いくつかの重要なポイントがある。プラスの要素としては円高や飼料用穀物価格の下落に伴う原材料価格の下落、あるいは原油等エネルギー価格下落に伴う食材加工費の抑制などがある。同社の2009年2月期の中間決算(2008年2月~8月期)をみると原価率は38.5%と前年に比べやや改善の傾向にあるが、今後も円高基調が続くようであれば、原価率はさらに改善する可能性が高い。一方でマイナスの要素は、既に景気後退期に入ったとみられる我が国の個人消費の動向である。特に2008年9月のリーマン・ショック以来、一般消費者のセンチメントは急速に悪化しつつある消費の萎縮は同社のような低価格路線をとる外食産業にとって、必ずしも逆風とは言い切れないが、原価率低減効果を機動的に価格戦略に反映する経営判断が求められよう。我が国では2009年も引き続き景気後退局面が続くとの見方が多いが、今後吉野株へ投資する場合、同社が「原価低減効果をいかにして機動的に価格戦略に反映できるか」という点はしっかりとウオッチしておきたい。
テクニカルアナリスト・ファイナンシャルプランナー 田中 徹郎
<検索キーワード:中小型株>
東京証券取引所は流動性と時価総額により、上位100銘柄を大型株、それに次ぐ400銘柄を中型株、それ以下の約1200銘柄(2008年10月末現在)を小型と定義しています、今回の吉野家は上記区分では中型株に属していますが、投資信託の世界では中型株のみに特化したファンドは現在みあたらず、中型株と小型株をひとまとめにして中小型株ファンドという名称で呼ばれるのが一般的です。吉野家に限らず、外食産業は時価総額や売買高において規模の小さい銘柄が多く、中小型株ファンドに組み入れられるケースが多いようです。一般的に中小型株は大型株にくらべ、その流動性の低さや業績のブレの大きさから、価格変動が激しくなる傾向がありますので、これらのファンドに投資する場合、その点には十分注意してください。
投資暦10年・金融ライターの視点
再び訪れるデフレ環境下で、「外食」は内需のメインプレイヤーになり得るか
外食セクターへの投資を考える際、まず注意したいのは、セクター全体が食品産業と密接につながっているということです。毒入りギョウザ事件では「JT」、ピザ生地にメラミン混入が発覚した「サイゼリア」、BSE問題では「吉野家」など、扱う食材、食品が不祥事や事件の対象となった場合、もろにその企業の利益を直撃しかねないリスクがあります。このリスクと外食セクターは、常に背中合わせであり、これがこのセクターへの投資において大きなポイントとなります。現況の世界経済を見ると、やはり今後、早急な景気回復は望めないというのが、誰もが抱く正直な感想です。そこで浮上するのが“デフレ銘柄”と呼ばれている個別株の存在です。カジュアル衣料ユニクロを展開する「ファーストリテイリング」、99ショップを運営する「九九プラス」、100円ショップ大手「ダイソー」、外食では「マクドナルド」、「吉野家」などが有名どころです。来年1月20日、オバマ大統領が誕生しますが、その後マーケットが上昇することもなく、横ばい状態が続くようなら、これらの銘柄が注目される日も近いことでしょう。
金融ライター 宗川 和彦
<検索キーワード: 「中国」「アジア」「ブラジル」「インド」「新興国」など>
金融不安が世界経済に暗い影を落としている現在、この影が去った後、どの国がいち早く立ち上がってくるのでしょう。それを考えたときに真っ先に思い浮かぶのが中国です。外貨準備高が高く、積極的に取り込んでいる国内の景気対策が功を奏すと思われるからです。中国をはじめ、新興国の力がなければ、“デフレ銘柄”と呼ばれている企業の成長戦略も、今や成立しないほどです。セクター問わず、国内のあらゆる企業は、新興国の恩恵を享受しています。安価な商品の薄利多売で利益を上げている企業などは、特にその傾向が顕著です。こういった“デフレ銘柄”の出番が近づいている…… と見れば、注目すべきは「新興国」だと思っています。
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