
テクニカルアナリスト・ファイナンシャルプランナーの視点
「ディフェンシブ銘柄の雄アサヒビール株は本領を発揮するか」
少子高齢化が進むなか、国内ビール系飲料市場は年々縮小し続けている。国内ビールメーカーにとって決して追い風とはいえない環境のなか、アサヒビールの現在の戦略は、①メガブランド「スーパードライ」での事業の基盤固め、②新ジャンル(いわゆる第三のビール)での国内需要の掘り起こし、③海外、特にアジアでの資本提携による事業拡大。以上3点に絞られているようにみえる。特に中国第一のビールメーカーである青島ビールの株式取得など、アサヒの積極的な海外展開が目立つ。国内市場が成熟化するなか、世界の人口が集中するアジア市場開拓は自然な流れといえよう。先日発表された同社の2008年12月期の決算は、売り上げこそ対前年比で-0.1%と微減だったが、純利益は458億円と八期連続の最高益更新となった。大手優良企業が軒並み赤字に転落するなか、ディフェンシブ銘柄の雄アサヒの海外展開に大いに期待したいところである。
テクニカルアナリスト・ファイナンシャルプランナー 田中 徹郎
<検索キーワード: 「検索キーワード:「食品」「医薬品」など>
現在のような景気の後退期は、人はまずぜいたく品や自動車、大型家電といいった耐久消費財の購入を控えるようになりますが、一方で生活になくてはならない商品やサービスの消費は、なかなか減りません。その代表的な例が食品や医薬品です。これらを扱う企業のなかには、例えば今回とりあげたアサヒビールのように、現在のような不況下でも最高益を更新する例もあります。個別銘柄に投資するリスクを避けたいなら、食品セクターを対象にしたファンドも選択肢でしょう。例えばある食品関連企業に特化したファンドの過去の実績をみますと、直近一年で-17.7%と同期間のTPOIXの実績-41.0%を大きくアウトパフォームしています。なかなか不況の出口がみえないなか、安全運転を目指されるなら、食品セクターを対象にしたファンドも一考の価値はあるでしょう。
投資暦10年・金融ライターの視点
「日々安定キャッシュを生み出し続ける『ビール株』に期待」
「食品セクター」にあって、特にビール株は、財務面において、他のどの企業より格段の安定感があるように思われます。今ある経済危機のような状態にあっては、特にその存在感は増しています。しかし、手持ち資金が豊富だからといって、“即・買い”とはならないのが投資というもの。次の一手、つまりその資金をどこに配分するかで、その企業の未来の成長が左右されるからです。ビールは、相変わらず市場が縮小傾向にあり、もはや国内だけで利益を出していくことが難しい状態。アサヒのライバル・キリンは、営業利益のおよそ半分を国内酒類で占め、残り半分を他部門で稼ぐという、経営の多角化に踏み切りました。対してアサヒは、スーパードライを柱に様々な商品を展開、さらに世界戦略のロードマップを完成しつつあるようです。それぞれが信じた成長路線を歩むその結果は、2年後3年後、数字となってはっきり表れます。アサヒビールは日経平均採用銘柄。日経平均の下振れリスクには特段の注意を払いながら、個別で長期的視野に立つなら「買い」。ただし買い場は、まだ先のことになるでしょう。
金融ライター 宗川 和彦
<検索キーワード:「日本株」「日経225」など>
ビールは「食品セクター」に属していますが、投資する際は、あまりセクターにこだわらず、単に「ビール会社」と考えていいのでは、と思います。ですから投資信託などを購入する際は、ビールを食品として考えるのではなく、日経225銘柄として考え、その流れに素直に乗っていけるような投資が、値動きもつかみやすく、ストレートで分かりやすいと思います。そして忘れてならないのは、昨年日本を揺るがした毒物混入事件や食品偽装問題など、食品はそれらの事件と常に背中合わせになっているという事実。そこが何よりツライところです。食品のこのリスクだけは、どんな金融商品を購入するにせよ、投資的視点から外してはいけません。
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