
宮入「投資というものは、それをしたからといって、すぐに倍になったりはしませんよね。今の投資環境はけっして良いものではありませんが、数年後に“いいときに買えたな”って、きっと思えるはずですから、安心してください。でも成功のためには、以前も言いましたが、“時間を味方につけること”が大事ですよ。ここからは、お二人がこれから投資生活を続けていくにあたって必ず行わなければならないこと。ポートフォリオの『見直し』作業を勉強していきましょう。やり方としては、三つほどあるのですが…… まずは、“リバランス”という作業から説明しましょうか」
齊川「リバランス? バランスを取り直すってこと?」
宮入「その通り! 購入した銘柄は、いずれ時間が経てば価格が上がるか下がるか、どちらかの方向に、振れ幅は様々ですが必ず動いていきますよね。お二人には、講座の第一回目で決めた、投資の目標があったはずです。今持っている銘柄の価格が、たとえば下がり続けたとして、それをそのまま運用していて果たして目標が達成できるのかどうか? それを常に考えて、必要とあらば行動を起こして、ポートフォリオのバランスを取り直してほしいんです」
ハコ「うーん…… なんだか難しそう」
宮入「いえいえ、意外と簡単ですよ。まずは、お二人が目標を達成するためにどれくらいの年利率で運用すればいいのか?を知ることが必要です。そのうえで、たとえば1年運用してみて、結果的に得た利益がその利率を下回っていたら、リバランスを行えばいいんですよ」

ハコ「でも先生。リバランスって、具体的には何をすればいいんですか?」
宮入「そうですね……分かりやすく言うと、バランスシートのバランスを変えるんですよ」
齊川「あの、円グラフのやつですね。私は国内株式と海外株式が30%ずつで、国内債券と海外債券が20%ずつのバランスでした」
ハコ「僕は国内株式、海外株式、国内債券、海外債券の全てが25%ずつのバランスだったっけ」
宮入「そうでしたよね。そのバランスを変えるわけです。たとえば、斎川さんは、国内と外国の債券型を現在40%保有していますが、もし1年後に債券型が上がっていたら、そこで半分は売ってしまって、今ある株式型にもっとウエイトを置いてもいいと思います。4つ持っている銘柄の中に、新たにもう1枚、別の株式型を加えてみるのもいいかも知れません。そうすることで、それまで以上に株式型に資金を投入し、市場の復調を先取りしてリターンを伸ばしていこうとする方法ですね。逆に1年後に債券型が下がっていて株式型が上昇していたら、そのときはリバランスの必要はないと思います。覚えておいていただきたいのですが、いくら株式型の調子がいいからといって、ここで債券型を手放してはいけませんよ。あくまで債券型はリスク回避のために保有しているのですから」
齊川「なるほど! 債権型の投資信託でリスクを回避しながら、より多くのリターンを求めていくわけですね」


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