

宮入「今回の講座で齊川さんに取組んでいただく投資商品は、今サラリ-マン世代を中心に人気急上昇中の上場投資信託『ETF』です。齊川さん。ETFについて、何か知っていることってありますか?」
齊川「実は初めて聞く名前なんです、ETFって。どんな投資商品なんですか? すみません、勉強不足で」
宮入「いえいえ、全然大丈夫ですよ。ではちょっと、かいつまみながらですがETFのことを説明していきましょう。ETFという投資商品は、日経平均やTOPIXなどの株価指数、または商品価格や商品指数などに連動することを目的に運用される、投資信託の一種なんです。 連動している各指数に、きわめて近い運用結果が出てきますので、とてもわかりやすい商品です。株式市場全体や特定の業種の成長性など、大きな枠組みでとらえて投資していく―― というところまでは、投資信託と考え方はあまり変わらないのですが、ETFは証券取引所に上場されていますので、個別株同様にリアルタイムで売買ができるんです」
齊川「ええ!? 投資信託なのにリアルタイムで取引ができるんですか?」
宮入「そうなんです! そこが前回の講座で勉強した投資信託と大きく違うところなんですね。通常の投資信託では、基準価額の変動は1日ごとでしたよね。基準価額の確定は、購入や解約を申し込んだ後でしかできません。それがETFでは、株式と同じように運用ができ、投資信託のようにリスク分散が可能なんです。それに指数と実際の値動きが連動していますので、購入動機も、たとえば“明日の日経平均上がるかな?”。これだけです(笑)。予想がしやすく、何より分かりやすいのが、ETFのいいところですよね」
齊川「ETFって素晴らしい(笑)! でも頻繁に売買を繰り返したら、やっぱり手数料が心配です……」
宮入「それはご心配なく。投資信託に比べれば売買手数料は割安ですし、運用コストだって割安です。齊川さんには、個別株の売買を始める前に、ぜひETFを勉強してほしいと思っています。ETFのような、投資効率に優れた金融商品に取り組むことが、大きな失敗を避けて、なおかつリターンを大きくしていく―― その大事な勉強になると思うのです。ここまででどうです、齊川さん?」
齊川「ETFって、他の金融商品のいいとこ取りみたいな商品なんですね。わたし、すっかり気に入りました(笑)」

齊川「ETFの良さはわかったのですが、ETFにはどんな商品があるのでしょうか?」
宮入「日経平均やTOPIXに連動したもの、S&P100 に連動したもの、株式市場全体や特定の業種の成長性などに投資していくものがあります。国内ETFは、およそ70本ほど種類があるようですね。他にもアメリカや中国、南米、アジアなど、海外のETFも豊富ですよ。コモディティ(商品)に投資することも可能です。ただ海外の商品は、為替変動を頭に入れなくてはいけませんから、ちょっと難易度が高くて、ETF初心者にはちょっと難しいかも知れませんが…… しかし今の円高の時期にETFを始めれば、いつかは今より円安になるでしょうし、そのときに利益確定すれば、たっぷり利益をとれると思いますよ。ある意味得なことだと思いますので、検討してみてください。ところで齊川さんは、どんなカテゴリー、つまりどのような仕事、業種に興味がありますか? これから伸びていきそうだと感じるようなもの、あります?」
齊川「環境問題が気になります。自分の生活の中でも気をつけてますし、やっぱり世界的な取り組みが今後も続いていきそうだし、これが一番ですね。次に医薬とかバイオ関連。最近よく取り上げられるカテゴリーだし。あとは日本の得意分野、ものづくりの分野です。業種で言えば、そんなところですけど…… ETFで、そういうのも買えるんですか?」
宮入「もちろんですよ。しかし、新聞読んでますねえ~、齊川さん(笑)。経済の勉強、進んでますね。後は、金連動型の商品が上場しましたので、それを購入して全体のバランスをとるのも良さそうです。金はリスクヘッジに最適の商品なんです」
齊川「ふーん。それは、現物があっての取引だから? 株のように倒産することが絶対無いから安心、ということですか?」
宮入「そうそう、その通り。“倒産しない安心感”でいうと、国債と似ていますね。株で損をした人たちが、国債や金にお金を非難させることが多いんですが、今はまさにそういう状況ですから、これから人気が高まると思います。以上を踏まえて、後ほど齊川さんの購入銘柄を決めていきましょうね」

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