

齊川「先生、ちょっと質問してもいいですか? 私、今はETF含め投資信託を中心に投資を勉強しているわけですけど、この講座で銘柄の売買のやり方とか考え方を学んだら、その後は個別株にも絶対挑戦してみたいんです。今も、毎日ニュースを見ながら『どの銘柄がよさそうかな~』ってチェックしてるんですけど、良い銘柄の選び方というか、見極め方ってあるんですか?」
宮入「そうですね……。では、銘柄検索に役立つ『PER』についてお教えしましょうか。これは、株式投資で用いられている“株価のモノサシ”みたいなものです。齊川さんは今、ETF中心に投資の勉強をしていますが、ETFだって株式の総合体なのですから、勉強しておく価値はあるでしょう。これをチェックすると、銘柄の割安感がわかるようになって、今後必ず役に立ちますよ」
齊川「やった! それぜひ教えてください」
宮入「『PER』とは、株価収益率のこと。現在の株価に対して、一株あたりの利益で割ると求められます。例えばある企業の株価が300円で、一株あたりの利益が30円だとすると、株価収益率は10倍ということになります。およそマーケットでは、株価収益率は15倍くらいがアベレージだとされていますから、この企業の株価は割安だと判断されるわけです」
齊川「なるほど……。分かったような分からないような。具体的に言うと?」
宮入「たとえばですね。“こんなに名前が通った企業なのに、株価が100円なんて安すぎる!” と言って飛びついてみたら全然株価が上がっていかない。どうしたんだろうと一株あたり利益をチェックしてみたら、たったの2円だった! なんてことがあります。この企業はPERが50倍なのですから、そう簡単には上がっていきませんよね。逆に株価1万円でも一株あたり利益が2000円の企業のほうが、むしろ“買い”なんです。こういうものを『バリュー株』と言うんですよ」
齊川「なるほど~! すごく良く分かりました。15倍くらいが平均値なんですよね。覚えとかなきゃ」
宮入「あくまでPERは、銘柄チェックの一つのモノサシに過ぎませんので、これだけを過信するのは危険です。特に昨年秋頃のマーケットの環境は、まさに異常でしたよね。あの状況ではいくらPERで銘柄チェックをしてみても、ほとんど意味がありません。でも安定した相場環境では特に力を発揮する“モノサシ”ですから、ぜひチェックしてみてください」


宮入「では最後、金連動型の『SPDRゴールド・シェア』をクリーニングしましょうか。この銘柄もかなり上昇していて、とてもいいです。7,160円で購入して現在7,930円、10%強の利益が出てますが、10%ルールに則ると『売り』ですね。どうしますか?」
齊川「そうですね…… かなり上昇してきてますけど、ちょっと買われ過ぎと言うか、過熱感を感じているのが正直なところです。というより、そろそろどれかい一つを売って、利益確定してみたい! っていうのが本音ですけど(笑)」
宮入「そうですか。確かに、ニューヨーク金先物のチャートが、1トロイオンス900ドルを目指す展開というのはちょっと考えにくいかもしれません。では『SPDRゴールド・シェア』を売って、初の利益確定といきましょうか! そして余剰資金がたっぷりのところで(笑)、次は何を購入しましょうか?」
齊川「ちょっと自信が無いけど、『自動車関連』の銘柄とか、どうですか? オバマさんが就任したらビッグ3の救済がなされるかもしれない、という話をどこかで読んだんですよね。それにサブプライム問題で一気に下げてしまった自動車セクターですから、あとは上がっていくだけ? なんて、楽観的な気分もありますけど」
宮入「いやいや。とてもユニークな予測だし、展開だと思います。オバマ氏はこれまで、ビッグ3の救済問題にかなり本気で取組んできた一人ですからね。自分が大統領になって本当の意味で主導権が取れるようになったら、今聞こえてくるニュース以外の、サプライズ的な救済案が示されると私も読んでいますよ。『NEXT FUNDS 自動車・輸送機(TOPIX-17)上場投信』などはどうですか?」
齊川「そうですね、えっと…… 今日(1/7)購入すれば、取引値が9720円ですから、資金的にはかなり買えますね。じゃあ、思い切って30口ほど買ってみます! オバマ氏が大統領になって、それでも自動車セクターが反応しなかったら、その時は“えいっ!”て感じで手放して、また別の銘柄に乗り換えます」
宮入「その考えでいいと思いますよ。しっかりアプローチして、結果がついてこないのなら、さっさと次に乗り換えていくのが投資の基本です。なんだか恋愛みたいですけど(笑)。齊川さんはこの基本姿勢が身につきつつありますね~。私の知らぬ間にどんどん成長して、ホント頼もしい限りです」

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