第6回 住宅資金を準備する
住宅資金設計とは
今回からはライフイベントへの準備について具体的にみていきます。
ライフイベントの中でも特に準備の必要な『三大ライフイベント』といわれるのが「教育」「持ち家」、そして「老後」です。
まず今回は「住宅資金の準備」について考えてみましょう。
住宅の意義
住宅は私たちが住む場所であり、「持ち家」か「賃貸」かは別として一生必要となるものです。 そんな“住宅”にはさまざまな側面があります。
(1)資産としての住宅
購入した住宅は、その個人にとっての資産となります。
住宅の価値は「土地」と「建物」の価値の合計です。上物は減価が激しいため、価値の大半は地価 (土地の価格)によることが多く、また地価は経済状況によって値上がりしたり、値下がりしたりします。
住宅を売却したときに購入時よりも値上がりしていれば(主に地価)、キャピタルゲインを得ることができます。
また、売却せずに誰かに貸して賃貸料をインカムゲインとして得ることもできます。
このように、購入した住宅は資産として所有者に利益を生むことが期待されます。
(2)消費としての住宅
住宅を借りて住む場合には、(1)のような資産としての価値は得られません。
家賃というコストを支払って、住サービスという消費を行うことになります。
家賃は家計支出に占める割合が比較的大きく、また生涯にわたる固定支出となりますので、 収入とのバランスなどを考えることが大切です。
(3)生活文化の場としての住宅
住宅は、個人や家族が自らの生活文化を作っていく生活空間であり、さまざまな目に見えない価値を生む場といえます。
したがって、(1)の資産や(2)の消費といった金銭面での価値以外に、個人や家族にとって豊かな生活を送る ための価値とは何なのか、についても十分考慮することが求められます。

住宅の種類と選択
住宅の持ち方については「所有」「賃貸」が基本ですが、それ以外に「定期借地権※」「社宅(借り上げ社宅)」のような場合もあります。
また、「一戸建て住宅」「集合住宅」という分類や、「公営」「民間」という分類も行われます。
自身や家族の生活設計や、上記の「生活文化の場」としての価値などを考慮して選択することが求められます。
※ 「定期借地権」とは、従来の借地権と異なり、当初定められた契約期間で借地関係が終了するというものです。一般定期借地権の場合、借地期間は50年以上で、期間が満了すれば、原則として借主は建物を取り壊して土地を返還する必要があります。
住宅の所有と賃貸
住宅を購入する場合は、当初は頭金やローン返済負担が大きいものの、ローン返済が終われば、 定年以降に収入が減ってからの負担が軽くなるといえます。
一方、賃貸の場合、家族構成の変化や、転勤などで住まいを替える場合に対応しやすいというメリットが あります。頭金も不要ですので現役の間に貯蓄がしやすいともいえますが、老後も賃貸料の支払いが続き ますので、その準備が必要です。

以降のページでは、住宅を購入する場合に準備すべきことについて説明していきます。
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