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第10回 マクロ経済の基礎知識

国の経済規模を示すGDP(国内総生産)

第9回では、私たちの身近な生活と経済のかかわりを見ましたが、今回は一国の経済を大きな視点からとらえる「マクロ経済」の導入部分をご紹介します。
マクロ経済の基礎知識を理解することは、個人が自らのマネープランを立てる上でも有用です。

GDPとは

一国の経済活動をつかむ指標の代表的なものとして、GDP(国内総生産:Gross Domestic Product)があげられます。GDPとは、国内で新たに生産された財やサービスの付加価値を合計したものです。
ここで「付加価値」といっているのは、総生産額から原材料などの中間財の価値を差し引いたものです。つまり、その生産者が「新たに付け加えた経済的価値」のことをいいます。

経済成長率

GDPの伸び率(増加率)を「経済成長率」といいます。
日本のGDPは、3ヶ月ごとに内閣府から発表されますので、例えば「7-9月期のGDPは前期比○%増加」などというときは、前期の4-6月期と比べてGDPが○%増えたことを意味します。
単に「経済成長率○%」というときには、通常1年単位(年度ベースと暦年ベースの二種類があります)のGDPの増減をいっています。

実質値と名目値

GDPは、「名目(めいもく)GDP」と「実質(じっしつ)GDP」の二種類が算出されています。
名目GDPは、そのときの時価で算出されたものですので、生産数量が増加しなくても物価が上昇すれば、その影響で増加することになります。
これに対して実質GDPは、物価変動の影響を取り除き、ある年(基準年)の価格を基準として算出したものです。
それぞれの伸び率を「名目経済成長率」「実質経済成長率」といいますが、単に「経済成長率」というときは、物価変動考慮後の「実質成長率」を指すのが一般的です。

コラム 物価変動と各種物価指数

物価変動は経済活動と密接な関連があります。
物価の持続的上昇をインフレといい、インフレは実質所得の減少や債権者にとって債権額の目減りなどにつながります。
逆に、物価の持続的下落をデフレといい、一時的には消費者にとってプラスになりますが、企業の売上げの減少や利益の縮小につながることから、賃金低下、雇用環境の悪化、消費停滞につながり、経済規模が縮小するというデフレスパイラルが起こる場合もあります。

物価の変動を示すために、日本では次のような物価指数が算出されています。

物価は景気拡大期には上昇し、景気下降期には下落する傾向があります。物価が大きく上下動することは経済活動に多大な影響を与えますので、物価の安定を図る日本銀行にとって、これらの指標は注目するものとなっています。

GDPの構成項目

GDPを支出面から見ると、下記のような構成となっています。

(出所) 内閣府経済社会総合研究所「四半期別GDP速報」

GDPに占める構成比が最も大きいのは「民間最終消費支出」であることがわかります。
したがって、個人消費動向はGDPに多大な影響を与えます。

次に、景気動向を示す各種経済指標についてご説明します。

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