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第16回 株式投資の基礎知識

株式の基礎

今回は「債券」に続き、個人の資産運用にとって代表的な有価証券である「株式」投資についてお話していきます。
ここでは基本的に日本国内の株式に限定して説明します。

株式とは

株式という言葉は通常、株券のことを意味しているように思われていますが、法律的には、株式会社における株主の持ち分、すなわち株主の権利を表すものです。
「株式に投資をする」ということは、株式会社が発行した株式に資金を投資して株主となることであり、結果として株主権を取得することを意味します。

では、株主の権利には具体的にどのようなものがあるのでしょうか?

株主の権利とは

(1)経営参加権(議決権)

株主は、株主総会に出席して、会社が提出した利益処分案を承認したり、取締役・監査役などの会社の役員の選任を承認・否認することなどによって、間接的に経営に参加することができます。

(2)利益配当請求権

株主は会社があげた利益の配分、つまり配当を受ける権利を持っています。
配当金額は株主総会によって決定されます。

(3)残余財産分配請求権

会社が解散(倒産など)するに際して、会社の借金を返済した後に財産が残る場合には、株主はその持株数に応じて残った財産の分配を受ける権利があります。
負債が残る場合には、株主が追加出資を求められることはありません。株主の責任は出資金の範囲にとどまると規定されており、これを「株主の有限責任」といいます。

株式の性格

株式会社が外部から資金を調達する手段には、主に「借り入れ」「株式の発行」「社債の発行」の3つがあります。

第11回「お金の役割と金融のしくみ」 ページ2 金融のしくみ

このうち「株式の発行」によって調達した資金は、返済および利子の支払いが不要なので会社にとっては安定的な資金といえます(但し、会社の業績によって利益から配当金を支払う必要は生じます)。「債券の発行」の場合と異なり、将来における出資の払い戻しを行う必要はありません。

また投資家にとって、株券は自由に譲渡することができる有価証券です。
したがって、株式の投資者が株式を売りたいときに、公正な価格で円滑に譲渡が行われる必要があります。株式の流通を円滑にするためには売買の仲立ちをする証券会社や、金融商品取引所等が重要な役割を果たしています。

コラム 単元株制度って何?

2001年の商法改正によって、それまでの「単位株制度」が「単元株制度」に変更されました。
「単位株制度」では、額面合計を5万円として、1株の額面金額で割った数を1単位の株式数と画一的に定めて、証券取引所における取引や、議決権を行使するための売買単位としていました(例えば、1,000株を売買単位とした場合の額面は50円。1株を売買単位とした場合の額面は5万円)。しかし法改正によって、無額面株式のみが認められることになり、額面発行という概念が意味を失うことになったのです。
新しい「単元株制度」では、一定株数を1単元とし、証券取引所における取引や、議決権行使ができるようになりました。また発行企業がこの一定株数を自由に変えることも可能です。
例えば、1,000株を1単元とする企業の1単元あたりの株価が100万円であった場合、その企業が定款を変更して500株を1単元とすれば、投資家は半額の50万円で株式を取得できるようになります。最近では、投資家に売買をしやすくする目的で1単元の株数を少なくする会社が増えています。

株主の種類

株式はその付与されている権利の内容によって、普通株・優先株・劣後株等に分類されます。

(1)普通株

株主の権利に、何の制約も優先権もない、標準的な株式

(2)優先株

普通株と比較して、利益配当請求権あるいは残余財産分配請求権について優先的な権利を与えられている株式。その代わりに経営参加権が制限されるのが一般的で、通常、議決権はない(無議決株)。

(3)劣後株

普通株と比較して、利益配当請求権あるいは残余財産分配請求権について地位が劣る株式。
また、利益配当については優先するが残余財産の分配では劣後する、あるいはその逆、といった混合株もある。

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