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第21回 分散投資

分散投資とは

ライフプランに合わせて資産運用を考えるためには様々な金融商品について理解することが大切です。今回は複数の金融商品に資金を分散するという「分散投資」の考え方についてご説明します。

お金を「分ける」とは

お金の「分け方」を考える際、「何に使うか」という目的によって分ける考え方があります。「毎日の生活のためのお金」「近い将来のためのお金」「将来の夢をかなえるためのお金」「老後のためのお金」など、その目的はさまざまでしょう。
とすれば、目的によって、おのずとお金の貯め方や増やし方は異なってきます。

第2回 「保有資産状況のチェック」 ページ3 マネーポートフォリオ見直しの考え方

目的ごとにお金を分ける場合、例えば次のような考え方があります。

・元本の安全性の高い金融商品と、リスクのある金融商品に分ける

生活費や減らしたくないお金については預貯金に、当面使う予定がないお金はリスクをとっても期待リターンの高めの金融商品に、と分ける方法です。

・日本の資産と海外の資産に分ける

海外旅行に行く、将来留学する、などの目的があれば、外貨建ての資産運用も有効です。また様々な通貨の資産を持つことを目的とする場合もあるでしょう。

・金融商品だけでなく、不動産や金などに財産を分ける

「土地」「金」「骨董」「絵画」など、インフレに対応する等の目的で財産を分けて保有するケースが考えられます。

・複数の異なる金融機関に分ける

2005年にペイオフが全面解禁されたことにより、銀行預金の保護は原則として元本1,000万円とその利子までとなりました(決済性預金等を除く)。そのため、複数の銀行にお金を分散するケースもあるようです。
また銀行だけでなく、証券会社、信用金庫、など様々な金融機関に分散することもあるでしょう。

お金を「分ける」際に、特に投資先をいくつかの異なる対象にすることを「分散投資」といいます。「分散投資」という考え方の底流には、「集中する」ことのリスクを避けるという意味合いがあります。

例えば「たくさんの卵をひとつの籠に盛るな」という格言が投資の世界にはあります。
これはひとつの籠にすべての卵を盛ってしまうと、籠を落としたとき卵はすべて割れてしまうため、これを避けるために籠をいくつかに分けて持ち、万一籠がひとつ落ちても、他の卵は助かるという考え方を指しています。

お金に関していえば、全資産を同じ投資先に集中してしまうと、そこで万一の事態に遭遇した場合、すべてのお金の働きが悪くなる危険性があります。
これを避けるためには、投資先を一箇所に集中せずに、分散することが大切です。

また分散の対象が、同じ動きをするものではあまり効果はありません。異なる値動きをするものに分散することが、分散投資を行う上では肝心なのです。

効果的な分散投資の方法

昔から日本には「財産三分法」という言葉がありますが、これは「預金(現金)」「株式」「不動産」の3つの性質の異なる資産を持つことで、財産を保全しようとする考え方を意味しています。

このようにそれぞれ異なる特色を持つ資産をバランスよく所有すること、つまり、異なる値動きをするもの同士を組み合わせることで、財産全体として、リスクを抑えた効果的な分散投資が可能になります。ここでいう「リスク」とは価格変動の大きさを指します。

分散投資の最大のメリットは、「リスク=価格変動の大きさ」を、1資産に集中することに比べて相対的に低減することにあるといえます。

分散投資の種類

代表的な分散投資としては、次のような種類があります。

資産分散

異なる性質の資産に分散して投資することを「資産分散」といいます。
「資産」として代表的なものには「株式」「債券」があります。また最近では「REIT(不動産投資信託)」も投資対象資産のひとつとして注目を集めています。

地域分散

経済・金融情勢が異なる地域・国などに分散して投資することを「地域分散」といいます。地域や国を分散することは、保有する通貨を分散することにもつながります。

上記の「資産分散」と「地域分散」を合わせると、「国内株式」「外国株式」「国内債券」「外国債券」「国内REIT」「外国REIT」等への分散が考えられます。

時間分散

価格変動のある資産に投資を行う際に、一度に全額を投資するのではなく何回かに分けて投資することを「時間分散」といいます。第20回でご説明した「積立投資」も投資タイミングを分散する「時間分散」の代表的な手法といえます。

「分散投資」は「集中投資」と比較すると、できる限り価格変動リスクを低減して安定的な値動きを期待する運用手法といえますので、短期的に大きなもうけをねらう場合には適しません。
一方、1銘柄あるいは1つの資産のみに「集中投資」を行う場合は、「分散投資」に比べて値動きが大きくなることが予想されますので、大きく収益をあげられる可能性もありますが、逆に損失が大きくなることもあり得ます。

資金の運用目的等によってどちらを選ぶかは異なりますが、「分散投資」は資産を安定的に増やしたい場合に向いているといえるでしょう。

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