第24回 投資に関わる税金
金融商品に関連する所得
前回概観した日本の税制のうち、今回は金融商品に関わる税制についてご説明します。
ただし、税制は毎年見直しが行われていますし、特に金融商品に関する税制については時限的措置が取られているものもあります。ここでの説明内容は2007年9月現在のものであることにご留意下さい。
第23回で説明した10種類の所得区分の中で、金融商品に関連する所得は主として、「利子所得」「配当所得」「譲渡所得」などです。
利子所得
公社債および預貯金の利子ならびに合同運用信託および公社債投資信託および公募公社債等運用投資信託の収益の分配に係る所得をいいます。
公社債には、国債、地方債などのほか、会社以外の法人が特別の法律に基づいて発行する債券および国外で発行される債券も含まれます。
また、預貯金には、銀行その他の金融機関に対する預金および貯金のほか勤務先預金等も含まれます。
<利子所得の計算方法>
利子所得=利子の収入金額
<課税方法>
利子の支払い者は、その支払いの際に15%の所得税と5%の住民税を徴収して国に納付します。つまり、利子の支払いを受ける者は、合計20%の割合による税額が控除された後の金額を利子として受け取ることになります。
利子所得は、原則としてこの20%の税額だけで納税が完了する「源泉分離課税」を採用しています。
配当所得
法人(公益法人等および人格のない社団等を除く)から受ける利益の配当、剰余金の分配(出資に係るものに限る)、基金利息および公社債投資信託以外の投資信託の収益の分配に係る所得をいいます。
<配当所得の計算方法>
配当所得=配当の収入金額-負債の利子
※ 負債の利子とは、その株式等の元本の取得に要した借入金利子のうち、その元本の所有期間に対応する部分の利子をいいます。
<課税方法>

税率は、大口株主(発行済株式総数の5%以上を所有する株主)を除く、上場株式の場合、2007年9月現在、10%(所得税7%、住民税3%)となっていますが、これは期限付きの優遇措置であり、2009年4月以降の税率は、20%(所得税15%、住民税5%)となる予定です。
譲渡所得
資産(棚卸資産、山林などを除く)の譲渡による所得です。
金融商品の中では、株式の譲渡による所得、投資信託の買取請求による所得等が譲渡所得に該当します。
<譲渡所得の計算方法>
譲渡損益=総収入金額-(取得費+譲渡費用)
株式等以外の資産の譲渡(ゴルフ会員権や土地等・建物の譲渡)については、所有期間が5年以内のもの(短期)と5年超(長期)に区別して計算します。
<課税方法>
分離課税と総合課税、また短期か長期かによって課税方法は異なります。
株式等に係る譲渡所得等の金額は、他の所得とは分離して課税される「申告分離課税」の扱いとなっています。
税率は、2007年9月現在、10%(所得税7%、住民税3%)となっていますが、これは期限付きの優遇措置であり、2009年1月以降の税率は、20%(所得税15%、住民税5%)となる予定です。
金融商品に関わる主な所得区分は、上記の3つです。
その他、金融商品に関わる所得区分としては「雑所得」があり、公社債の償還差益や外貨建て預金の為替差益が該当します。
次ページ以降では、代表的な有価証券である「株式」と「債券」について税制の概要をご説明します。なお、「投資信託」の税制については、以下に説明がありますので、ご参照下さい。
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