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相対性理論と株式投資の気になるふか~い関係

2008年09月16日

 アインシュタインの相対性理論は、ご存知の通り20世紀の一番大きな発見と言っても過言ではありません。皆さんも名前だけは聞いたことがあるかもしれませんが、中身は難しいですよね。でも、相対性理論と株式投資には、ある共通点があるんです。今回は、『相対性理論』と『株式投資』を一緒に勉強しちゃいましょう。

相対性理論はタイムマシン?
 相対性理論の代表的な例としてよく取り上げられるのは、「動いているものの方が、止まっているものよりも時間の流れが遅くなる」ということです。
 例えば、光速のロケットで宇宙を旅して戻ってくると、旅をせずに地球で待っていた人に比べ、時間の流れが遅くなるというものです。

 簡単に言うと、未来にだけ行くことができるタイムマシンです。浦島太郎現象ですね。旅に行って帰ってきたら、未来の時代だったということです。
 ですが、相対性理論はタイムマシンの事だけを言っているのではなく、「時間の流れは一定ではなく、その人その人によって異なる」ということを言っているのです。「相対性」というのは文字通り「他と比べて」という意味があるのです。

もっと身近な相対性理論
 なかなか煮詰まらない会議の3時間は長く感じませんか?逆に、恋人とのデート、金曜日の夜の飲み会の3時間はあっという間ですね。
 これも相対性理論の一種と言っても良いでしょう。3時間という時間は本当は同じ長さのはずなのに、他の人、他のシチュエーションと比較することにより、その長さに違いが出てくるものなのです。

株式投資は人気投票
 これって、株式投資も同じなんです。
 株式投資は人気投票ですので、投資家がいろいろな会社を比較して、相対的に良いであろう会社に投資をするわけです。
 人気投票と一緒で、会社も比較をしないと本当の価値はわからないのです。

比較の方法
 では、比較すると言っても、いろいろな比較方法があります。株式投資の際にはどうやって比較するのが良いのでしょうか?簡単なイメージをしてみてください。例えば、トヨタ自動車の業績を判断するためにはどうやって比較しますか?
 比較の方法は、大きく分けてこの2つ、「企業間比較」と「期間比較」です。

『企業間比較』とは?
 星の数ほどある会社の中から、同業他社と比較をする方法です。他の業種の企業と比較しても意味がありません。同じ業界の会社と比較してこそ、いろいろな数字に意味を持たせることができるのです。ここまでなら誰でもわかりますね?
 では、IT系の会社はどう比較しますか?IT系の会社と言っても、システム開発をする会社もあればSEOをコンサルティングする会社もあれば、ブログ関連の会社もあります。これらを同じ土俵で比較して良いのでしょうか?
 ホームページで広告事業をしている会社も多いですが、これはIT系の会社と言うよりはむしろ広告代理店、いや広告スペースを売っている会社という視点からすると、TV局や不動産業とどんな違いがあるのでしょうか?

業種の判断
 最近は、横文字の会社も増え、会社名だけでは何をしている会社か判断できなくなっています。これらを判断するためには、まずは四季報や会社概要などを見ることです。
 そして、EDINETに、有価証券報告書の事業の概要や連結財務諸表のセグメント情報、HPの決算資料に書かれていることもありますので、充分検討しましょう。

比較の注意点
 その次に数字の見方です。会社の規模が違うので、数字ではなく、%で判断しましょう。安全性など他にもいろいろな指標がありますが、その会社の収益力に基づいて、長い間保有するのを前提にするのであれば、きちんと本業で利益を稼いでいるかを見極めなければなりません。
 収益力の判断をするためには、売上高に対する利益の比率を見ることです。利益と言ってもいろいろな利益がありますが、どの利益を見れば良いのでしょうか?これはいろいろな考え方がありますが、長期投資を前提にするのであれば、経常利益を見るべきかと思います。

 また、会計方針に注意しましょう。会計処理の中には、企業の実情に応じて、会計処理を選択することができます。A社とB社を比較する場合に、その数字がどんな前提で計算されているのか、特に大きな数字については、A社とB社の会計方針が同じかどうかを確認しましょう。会計方針という前提が同じであれば比較できますが、違えば比較しても無駄になるわけです。これも有価証券報告書に書かれています。

『期間比較』とは?
 もう一つの比較の方法が期間比較と呼ばれるものです。
 ある会社の去年と今年の数字を比較して、その会社の調子が上がっているのか?それとも下がっているのか?判断をすることができるのです。
 ここでは、上記でも見た経常利益を去年と今年で比較してみます。そして、その原因を調べるため、科目を上の方までさかのぼってみるのです。そうすれば、増益の原因が、売上が増えたのか、費用が減ったのか、どんな売上・費用が減ったのかがわかるのです。

 そこで注意しなければいけないものは、上記でも見ましたが、会計方針です。期間比較は同じ会社の年度間の比較ですので、通常であれば会計方針は関係ないのですが、変更される場合があります。その際には、もちろん数値が変わるので、その変更を考慮しなければならないからです。

今後の会計
 今後、注目すべき会計処理としては、リース会計の改正や、のれんの償却方法、国際会計基準の導入などかと思います。これらは利益に与える影響も大きい変更ですので、注意しましょう。

決算修正
 資金の流出がある費用(収益)と、ない費用(収益)は株価に与える影響に本当は差があるはず。よく決算修正などで、上方修正・下方修正があった瞬間に株価が上下することがありますが、みなさんは必ず原因を確かめましょう

 例えば、会計方針の変更だけでは、会社の中身は変わっていません。上方修正があったとしても、ホントに力がついたわけではないのです。下方修正も同じこと。会計方針の変更だけでなく、計算上の修正もよくありますが、そういう場合でも株価は動くことが多くあります。そんな時は、株価が実体を表していないことになるので、投資の大きなチャンスと言えるでしょう。

 今回は、相対性理論と株式投資を見ましたが、大事なことは「比較する」ということです。日常生活では頭の中で勝手に他と比較して、良い悪い、好き嫌いを判断していると思いますが、株式投資の世界でも、必ず比較して投資のチャンスをうかがいましょう。
 「なんとなく」で投資をするのは、賢い投資家とは言えません。

コラムニスト 横山 劉仁
提供:株式会社FP総研


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