相場予想、過去のデータはどれくらい役に立つ
2009年01月06日 怒濤のような2008年が終わり、2009年に突入しました。どの年末年始もそうですが、専門家と称される方や金融機関などから株式市場の予想が発表されます。さて、2008年の最初はどうだったのでしょうか?気になりますね。これらの予想は果たして当たっていたのでしょうか?
2008年の予想は当たったの?
2008年を振り返ってみると、ほとんどの方が株価の上昇を予想しています。なかには、日経平均20,000円を予想している方もいらっしゃいます。下落を予想していた人はごくごく一部で、しかもこのような大幅な下落ではなく、日々の変動のうちと言えるほどのごくわずかな下落でした。著名な専門家を一人一人ピックアップして見てみましょう、とは言いませんが、2008年がこうなることを予想できた人は誰一人としていないといっても過言ではありません。
「2008年の年初は突発的なことが起きたから特別」という方もいらっしゃるかもしれませんが、金融危機が表面化してからでも見通しを間違えていることもあります。世界中の情報が瞬時に集まり、世界一と言えるほどの優秀なスタッフを抱えている世界一の大国の財務長官ですら、金融危機の当初は「既に危機は終わりに近い」「年末までには回復する」などというコメントをしていました。これらが2008年の夏です。金融危機が表面化してからでも見通しを間違えていたのです(市場を混乱させないためかもしれませんが)。
2007年の予想は当たったの?
しつこいかもしれませんが「いやいや、2008年は特別な年だ。数十年に一度の年だ。」という方もいらっしゃるかもしれませんので、2007年も振り返ってみましょう。
2007年の予想もやはり株価の上昇を予測しています。ある金融機関の主任研究員(研究員のトップ)は、日経平均23,000円までの上昇を予測していますし、どの専門家・金融機関(日本も外資も)も同様に株価の上昇を予測しています。
なぜ、上昇予想が多いの?
今まで、日本が高度経済成長をしてきたからか、それとも株価が上がるのはゆっくりで、下がるのはあっという間であることからか、それとも全てが複合しているからか・・・、その分析は他の機会に譲るとして、過去のデータを見てみると、その年の株価の変動は上がっている年の方が多いのです。ですから、専門家の株価上昇の予想は、ある意味確率論から言えば順当かもしれませんが、今年の株価が上がるか下がるかの予想に使えるとは限りません。
過去のデータはあてになるの?
では、なぜ機関投資家やプロと呼ばれる方であっても、過去のデータなどを頼りに株を売り買いするのでしょうか?
それは、株式市場には、過去のデータを頼りに株を売り買いする人たちが、たくさんいるからです。そういった人達の波に乗るため、いや、その人達に先んずるために、そのような売買手法を取ったりすることもあります。
「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」という名言がありますので、過去のデータだけを信じて売買しないという前提で、敵を知るために過去のデータから「良くある変動」を見てみましょう。
これらは、理論的根拠がはっきりしていないにもかかわらず、株価が変動するものを経験的にまとめたもので「アノマリー」とも呼ばれます。株式市場でのジンクス・迷信と言った方がイメージがつきやすいかもしれません。
もう一回言いますが、過去のデータだけで売買してはいけません。敵を知るための勉強です。
1月~3月
1月は、前年12月に節税のための損失確定売りが多いため、比較的株価は安くなった状態から始まります。よって底をついた1月は買いのシーズンだと言われています。「1月の株高」
2月は「2月上旬の節分天井」(理由不明)
3月は決算対策の売りが多い時期で「3月下旬の彼岸底」「決算対策相場」
4月~6月
4月は、「4月の株高」「新年度相場」
5月はGW前までは安くなりやすく、GWから夏に向けては株高になると言われています。「鯉のぼりをおろしたら、株は売り」
6月はボーナスで、個人投資家の資金が流入するため株高
7月~9月
7月は「夏は開放的になるから」という「サマーラリー」
8月は薄商いになり、乱高下しやすいと言われています。「お盆の閑散相場」
9月は中間決算が多いので「9月下旬の彼岸底」「決算対策相場」
10月~12月
10月は、9月の中間決算売りが落ち着いてきてはいますが、上値は重いと言われています。「稲穂相場」(頭が重いため)
11月はヘッジファンドの決算により乱高下することもあるようです。「ヘッジファンド相場」
12月は、1月でも触れましたが節税対策のための損失確定売りがあり、株安になることが多いようです。「12月の株安」「餅つき相場」
合理的な説明ができないものがほとんどですが、なんとなく合理的っぽいものも混在していますね。(多くの)株式の売り買いには人の思惑が介入しているため、人間の心理が株式相場に大きな影響を与えていることを知っておくのも大切なことかもしれません。
過去のデータと将来の予測
確かに「アノマリー」に基づく投資は楽です。経済や業績等を判断しなくても、過去の経験則に基づいて、それを将来にあてはめるだけで良いのですから。
しかし「アノマリー」は過去の経験則であり、株式投資は将来の予測です。会社も市場も生きています。過去を参考にするのは良いのですが、絶えず変化がありますので、過去と同じように将来が予測できるわけではありません。「きちんと」「自分なりに」経済や企業の業績に軸足を置きながら、アノマリーはプラスαの材料として考えるのが賢い投資家の姿だと思います。
とても重要なことなので、もう一度お話ししますが、このアノマリーだけで株を売買してはいけません。同様に、専門家の「上がるでしょう」という予想だけを信じて、株を売買するのもアノマリーを信じるのと同じレベルかもしれませんね。
「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」
市場での他の参加者がどのように株を売買しているのかを知り、それに流されない自分ならではの株の売買方法があれば、リスクをかなり少なくすることができると言えるでしょう。
2008年の予想は当たったの?
2008年を振り返ってみると、ほとんどの方が株価の上昇を予想しています。なかには、日経平均20,000円を予想している方もいらっしゃいます。下落を予想していた人はごくごく一部で、しかもこのような大幅な下落ではなく、日々の変動のうちと言えるほどのごくわずかな下落でした。著名な専門家を一人一人ピックアップして見てみましょう、とは言いませんが、2008年がこうなることを予想できた人は誰一人としていないといっても過言ではありません。
「2008年の年初は突発的なことが起きたから特別」という方もいらっしゃるかもしれませんが、金融危機が表面化してからでも見通しを間違えていることもあります。世界中の情報が瞬時に集まり、世界一と言えるほどの優秀なスタッフを抱えている世界一の大国の財務長官ですら、金融危機の当初は「既に危機は終わりに近い」「年末までには回復する」などというコメントをしていました。これらが2008年の夏です。金融危機が表面化してからでも見通しを間違えていたのです(市場を混乱させないためかもしれませんが)。
2007年の予想は当たったの?
しつこいかもしれませんが「いやいや、2008年は特別な年だ。数十年に一度の年だ。」という方もいらっしゃるかもしれませんので、2007年も振り返ってみましょう。
2007年の予想もやはり株価の上昇を予測しています。ある金融機関の主任研究員(研究員のトップ)は、日経平均23,000円までの上昇を予測していますし、どの専門家・金融機関(日本も外資も)も同様に株価の上昇を予測しています。
なぜ、上昇予想が多いの?
今まで、日本が高度経済成長をしてきたからか、それとも株価が上がるのはゆっくりで、下がるのはあっという間であることからか、それとも全てが複合しているからか・・・、その分析は他の機会に譲るとして、過去のデータを見てみると、その年の株価の変動は上がっている年の方が多いのです。ですから、専門家の株価上昇の予想は、ある意味確率論から言えば順当かもしれませんが、今年の株価が上がるか下がるかの予想に使えるとは限りません。
過去のデータはあてになるの?
では、なぜ機関投資家やプロと呼ばれる方であっても、過去のデータなどを頼りに株を売り買いするのでしょうか?
それは、株式市場には、過去のデータを頼りに株を売り買いする人たちが、たくさんいるからです。そういった人達の波に乗るため、いや、その人達に先んずるために、そのような売買手法を取ったりすることもあります。
「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」という名言がありますので、過去のデータだけを信じて売買しないという前提で、敵を知るために過去のデータから「良くある変動」を見てみましょう。
これらは、理論的根拠がはっきりしていないにもかかわらず、株価が変動するものを経験的にまとめたもので「アノマリー」とも呼ばれます。株式市場でのジンクス・迷信と言った方がイメージがつきやすいかもしれません。
もう一回言いますが、過去のデータだけで売買してはいけません。敵を知るための勉強です。
1月~3月
1月は、前年12月に節税のための損失確定売りが多いため、比較的株価は安くなった状態から始まります。よって底をついた1月は買いのシーズンだと言われています。「1月の株高」
2月は「2月上旬の節分天井」(理由不明)
3月は決算対策の売りが多い時期で「3月下旬の彼岸底」「決算対策相場」
4月~6月
4月は、「4月の株高」「新年度相場」
5月はGW前までは安くなりやすく、GWから夏に向けては株高になると言われています。「鯉のぼりをおろしたら、株は売り」
6月はボーナスで、個人投資家の資金が流入するため株高
7月~9月
7月は「夏は開放的になるから」という「サマーラリー」
8月は薄商いになり、乱高下しやすいと言われています。「お盆の閑散相場」
9月は中間決算が多いので「9月下旬の彼岸底」「決算対策相場」
10月~12月
10月は、9月の中間決算売りが落ち着いてきてはいますが、上値は重いと言われています。「稲穂相場」(頭が重いため)
11月はヘッジファンドの決算により乱高下することもあるようです。「ヘッジファンド相場」
12月は、1月でも触れましたが節税対策のための損失確定売りがあり、株安になることが多いようです。「12月の株安」「餅つき相場」
合理的な説明ができないものがほとんどですが、なんとなく合理的っぽいものも混在していますね。(多くの)株式の売り買いには人の思惑が介入しているため、人間の心理が株式相場に大きな影響を与えていることを知っておくのも大切なことかもしれません。
過去のデータと将来の予測
確かに「アノマリー」に基づく投資は楽です。経済や業績等を判断しなくても、過去の経験則に基づいて、それを将来にあてはめるだけで良いのですから。
しかし「アノマリー」は過去の経験則であり、株式投資は将来の予測です。会社も市場も生きています。過去を参考にするのは良いのですが、絶えず変化がありますので、過去と同じように将来が予測できるわけではありません。「きちんと」「自分なりに」経済や企業の業績に軸足を置きながら、アノマリーはプラスαの材料として考えるのが賢い投資家の姿だと思います。
とても重要なことなので、もう一度お話ししますが、このアノマリーだけで株を売買してはいけません。同様に、専門家の「上がるでしょう」という予想だけを信じて、株を売買するのもアノマリーを信じるのと同じレベルかもしれませんね。
「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」
市場での他の参加者がどのように株を売買しているのかを知り、それに流されない自分ならではの株の売買方法があれば、リスクをかなり少なくすることができると言えるでしょう。
コラムニスト 横山 劉仁
提供:株式会社FP総研
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