よく“地雷”に例えられることからも分かる通り、表面上には表れなくても、「そこ」に触れられると一気に不愉快になってしまうポイントというのは、誰でも多かれ少なかれ持っているものです。

 例えば筆者の場合、どちらかというとカジュアルなコミュニケーションスタイルをとる傾向があることから、お客さまへのメールで「○○さん」と書いたことがありました。

 すると、本人からではなく別の人から聞いたのですが、その人は相当怒っていたようです。「お客さまには“様”だろう、“さん”とは何事だ」と。私としては、一緒に仕事をする仲間としての親近感を出すためにあえて「さん」を選んだのですが、見事に地雷を踏んでしまいました。

●相手を見抜くソーシャル・スタイル

 こんなつまらないミスを避けるため、それ以来意識しているのが「相手のタイプを見抜いてコミュニケーションをとる」ことです。

 その際に参考になるのが、「ソーシャル・スタイル」と呼ばれる分類法。これは「人の話を聞くのが好きか、自分の意見を言うのが好きか」「自分の感情を出さないか、表わすか」という2つの軸で分けて、下記の4つのタイプのどれかに当てはめるというものです。

・自分の意見を言う−感情を出さない→野心的(driving)

・自分の意見を言う−感情を表す→開放的(expressive)

・人の話を聞く−感情を出さない→分析的(analytical)

・人の話を聞く−感情を表す→友好的(amiable)

 それぞれどんなタイプか、そして、上手に付き合うコツは何かを本稿の最後にまとめていますので、ぜひ「地雷」を避ける参考にしていただければと思います。

※より詳しくソーシャル・スタイルを知りたい方は次のサイトが参考になります。

●人間のタイプは4つだけ?

 ただ、この手の話をすると、「4つのタイプの分類って、ずいぶん『粗い』なあ。人間のタイプは4種類だけじゃないわけだし」なんてコメントが返ってくることがありますが、それはそれで正解。

 ただ、あまりにもタイプ分けが多すぎると、「えーっと、この人は16に分けたタイプのうちのどれだろう? えーっと……」と実践するのが難しくなるので、4つに分ける方法論をお勧めしているのです。

 従って、さらなる細かいタイプ分けが知りたい人には、ソーシャル・スタイル以外の分類法もチェックしてはいかがでしょうか。

 例えば「モチベーション・マトリックス」は、その人のやる気の源泉が「感情にあるか、理屈が通っていることにあるか」「意識の向く先が外部か、内部か」の2軸による4分類です。

・理性重視−外部→損得勘定

・理性重視−内部→規範意識

・感情重視−外部→承認欲求

・感情重視−内部→好悪感情

 これまた、タイプによって話の持っていき方を変えた方がコミュニケーションを上手にとれるのは容易に想像できるでしょう。

 例えば、「損得勘定」が強いタイプの人には、相手にとってメリットになることを前面に出せば、「ふんふん」と話を聞いてくれそう。

 ところが、同じ話を「規範意識」が強いタイプ、要するにモノゴトが「正しいか、正しくないか」で判断するタイプにしたら、思わぬ地雷を踏みそうです。「キミは何を言っているのかね。ビジネスというのは、損得よりも顧客の創造に最終的な目的があってだねえ。そのためにお客さまの満足度が……」なんてことになりそうです。

●相手がピンポイントで分かる「組み合わせ」

 そして、この4タイプの分類法は、組み合わせて使えるところにミソがあります。